一次創作・Pagan Sisters(ペイガンシスターズ)

PaganSistersロゴ

コチラでは「おかか容疑者」の創作作品である、”自由と欲望”をテーマにした、シスターと神々によるバトルコメディ作品「Pagan Sisters」についてご紹介いたします。



※展示している作品の転載、複製、改変、自作発言等は禁止します。
また、作品の無断使用も禁止します。

保存してお一人で見ていただくのは良いですが、アイコンに使用する・作品をそのまま自分のものとして投稿するなどはダメです。
もしご紹介いただける場合は当サイトの展示ページやYouTubeページのシェア、X(旧Twitter)のリポストなどをお願いいたします。こういった形での拡散は非常にありがたいです!

基本的にはどのような表現方法でも二次創作歓迎です。
重度のR18描写(NSFW)・原作とあまりにもかけ離れた描写のものなどは個人的にしんどいためお控えください。

世界設定

地球とよく似た惑星「ルーイン」。
この星のとある大陸では、人間たちは2通りの生き方をしていた。
天界の神・ニクラスを信仰して「ニクラス教徒」となって厳しい戒律を守り庇護を受けるか、その教えを受け入れずに荒れた街の外れで暮らすことを余儀なくされるか。


街外れの小さな教会に捨て子として置かれていた赤ん坊。
教会の司祭は哀れに思い、その子に「アマット」と名付け、育てていくことにした。


これは、そんな彼女が成長した後のお話。



ペイガンシスターズ

アマットを中心とした、大陸内の小さな教会の集まったグループ。
ただし自分たちで呼称しているものではなく、天界の神たちからの「異教のシスターたち」という意味合いで呼ばれている名称である。

事態の流れとして様々な教会が共に行動をしているが、それぞれが協定を結んでいる関係ではなく、あくまで「自主的に行動しているいろいろな団体がたまたま同じ方向に進んでいる」という集まりとなっている。


アマット

創作 アマット。師匠のテイストを真似ての練習。

享楽の神・ヒティと契約し信奉する赤きシスター。
住居としている教会はあるものの、信徒は彼女の他には明確には存在していない。


捨て子であり、大人になるまで小さな教会で大切に育てられていた。
成長した後、「一緒に置いてあった」と司祭に言われた謎の巻物により、図らずもヒティと遭遇。封印を解くこととなる。
ひと騒動を経た後に、いくら祈っても世界を良くしてくれない教会の神を離れ、ヒティに信仰を尽くすことを決意した。
そして世界を元あった姿に戻すべく、ニクラス教に反抗する4つの教会を束ね、ニクラスに戦いを挑むこととなる。


行動目的は「封印されている間に失われたヒティのエネルギーを高め、惑星ルーインの神として再臨させる」こと。
ヒティの力の源は生物の歓びによるエネルギー。惑星ルーインの生物全体の歓びエネルギーを高めるために、負のエネルギーが強い人間を助ける仕事(一種の「何でも屋」)をしている
(負のエネルギーが強いほど、それが正に変わった際のエネルギーが大きいため)。

そのため「他の人間はただのヒティのエネルギー源と考え、冷酷に振る舞いたい」と本人は思っているようだが、もともとそれなりに情のある人間であることと、周囲のメンバーの振り回しぶりに、どうしても「気のいいまとめ役のお姉さん」という立場になってしまっている。


ラインのよくわかる露出の多いコケティッシュな服装はニクラス教徒などとは一線を画しており、既存の世界に対する彼女なりの反逆の意志を示したものである。
また子供時代によく習っていた裁縫が得意で、腕前はプロ顔負けだが、作り出すモチーフ自体が奇妙なものばかりのため周りからは怪訝な顔をされている。

戦闘スタイル
もともとは戦闘訓練もしていない普通の人間だが、ヒティと契約をした時点で半神半人のような存在となり、身体能力が並みの人間よりも高くなっている。
ヒティのエネルギーを借り受ける形でエネルギーを具現化し、それを武器として扱う。命を奪うことではなく相手に痛みと恐怖を与えて退かせることを目的としているため、刃物ではなく鈍器の類をイメージしている。


享楽の紋章を象ったレリーフを投げつける「ヘドニス・ショット」、レリーフを縦長にしたものを振り回して殴る「ヘドニス・ハンマー」、レリーフを高速回転させて威力を上げた「ヘドニス・ドリル」など。

必殺技
ヘドニス・ハンマーを地面に打ち付けてエネルギーを四方に展開する「ヘドニス・エンゲージ」。

ジュディス

創作 ジュディス。

サイキック教、改めフロード教の司祭。

片田舎の農家で生まれる。両親は普通の農夫だったが、幼少の頃から霊能力に目覚め、様々な霊と交流をするようになる。
しかし周囲の霊能力を持たない人々からはその様子を不審に思われ、唯一交流してくれた友人も不幸にも病に倒れてしまう。
このことがきっかけとして不吉な存在と非難され、家族と共に村を離れざるを得なくなってしまった。


各地を放浪する中で霊からの情報により同じような境遇の超能力者たちを見つけ、仲間を増やしていくことができたジュディスは、「目に見えぬものを信仰する」という名目のもとでサイキック教を設立。
当人は物静かで主張の控え目な女性だが、その経緯から仲間たちからも推される形で司祭を担当することとなった。(両親も教会内で住まわせている。)


霊に関するお祓いや祈祷の他にも占いにも精通しており、悩み相談などの仕事もしている。
ジュディス自身はお金にはさほど興味がないが、教会の運営資金は必要となるため、ときにはしれっと高額な壺などを提供して資金を集めている。
その交渉力にはイレーナも一目置いているらしい。

戦闘スタイル
霊能力により幽霊を使役しての怪奇現象。鬼火による火炎攻撃。
また霊の助けにより低空飛行・ワープのような人間離れした行動も可能。(「人に危害を加えずに霊能力を信じてもらうにはどうするか?」と考えて編み出した。)


御札を投げつけて結界を作り出す「破天の札」、呼び出した霊が爆発する「霊の戯れ」、水晶玉からの光で敵の攻撃を防ぐ「予見の光」など。

必殺技
結界から鬼火を呼び出し、敵を燃やす「慟哭の鬼火」。

イレーナ

創作 イレーナ。

ダンス教、改めアヴァリス教の司祭。

テレーザの双子の姉であり、裕福な商人の家庭で生まれる。
家業は順調だったものの、イレーナが幼少の頃に経営が急激に悪化。一転して貧しい暮らしを余儀なくされることとなる。
情緒不安定となってしまった両親から幾度となく八つ当たりされ、テレーザに関する一件で親子仲は完全に断裂。
縁を切り、テレーザと二人だけで暮らしていくために家を飛び出した。


生活は厳しかったものの、習い事として受けていたダンスの才能は姉妹揃って抜きんでたものがあり、次第に踊り子姉妹として人気を博するようになる。
そして大陸中に多くのファンを獲得、一躍人気ダンサーズとして多くの資産を持つようになった。
彼女たちに憧れるダンサー志望の者たちを受け入れ、「稼ぐためのダンス」をベースの信条とした新たな教会・ダンス教を立ち上げることとなる。


行動基準は「金が稼げるか、稼げないか」という極めてシンプルなもの。
4つの教会を周るアマットに対して「新曲のCDを配布してきてほしい」と頼む、崩れそうなタミム・タワーでも宝石を拾い集めようとして引き留められる、など金銭・ビジネスチャンスに関しては非常に貪欲。
ただし妹・テレーザだけは別格の存在で、家出をする決断をしたときからずっと一緒についてきてくれていることに心から感謝しており、彼女のことが最優先。「テレーザ>お金>>>その他」という考え方の図式となっている。
(一応最近は「テレーザ>お金≧ペイガンシスターズ>>>その他」くらいの価値観にはなったらしい)


このような性格とは相反して(?)、イレーナのダンスは静寂かつ荘厳なものが多い。
地球で言う東洋的な要素が強く、見る者の心を静め、昂る気持ちを抑える清らかさを備えている。
これもまた彼女の奥底にある一面を反映していると言えるだろう。

戦闘スタイル
ダンス・ダンス用装具を用いた主に精神面への攻撃。ダンスによる召喚の儀式。
身軽でフットワークがとにかく軽く、主に手数を重視したスタイルを取る。


静かな舞で敵の戦意を削る「水鳥(みずどり)の舞」、敵をはたくことで自らの精神力を”稼ぐ”「黄金の扇子」、剣舞による物理攻撃「ソードダンス」など。

必殺技
自身の精神力に応じた数の水龍を召喚する「水龍の舞」。

テレーザ

創作 テレーザ。

ダンス教、改めアヴァリス教の司祭。
とはいえこの立場は建前的なもので、実質的な組織運営はイレーナに一任している。


イレーナの双子の妹。生い立ちはイレーナと同様。
家が寂れてきてから住み着いていたドブネズミを密かにペットとして飼っていたが、ある日それを知った父親にドブネズミを捨てられてしまう。
激昂したイレーナは「このままでは、自分たちの所有物をいつどうされるかわからない」として家族との絶縁を決意。
テレーザも姉を信じ、ともに家を去ることとしたのであった。


よく言えば天真爛漫、言葉を選ばずに言うと何も考えていない性格。
面白そうなことにはとにかく首を突っ込み、何かと騒動を起こしがちなトラブルメーカー。
しかしそんな裏表のまったくない彼女の在り方に対するファンもまた多い。


苦労しながらも自分を養ってくれたイレーナに対して報いたい、という気持ちが強い。
一応は「お金を稼ぐ」ということに対してある程度の意識はあるが、「姉が喜ぶから」という理由が大きい。
普段はテレーザの行動をイレーナが引き留めることが多いのだが、ことお金絡みになると冷静になれないイレーナをテレーザが抑える、という場面もまた多い。
ある意味で実にバランスの取れた姉妹関係ともいえる。


ダンスの性質は姉とは正反対で、見る者の気持ちを激しく燃え上がらせるものが多い。辛い気持ちを彼女のダンスで鼓舞され魅了される者が後を絶たないようだ。
持ち前の元気さで姉を支え続ける、いかにも彼女らしいダンスと言えよう。

戦闘スタイル
ダンス・ダンス用装具を用いた主に精神面への攻撃。ダンスによる召喚の儀式。
フットワークの軽さも姉と同様だが、本人の”ノリ”が重要となるアクの強い攻撃が特徴的。


敵の冷静さを奪うダンス「アゲアゲ☆ダンシング」、ミラーボールが光を放つ「ミラーボール☆カモン」、投げると爆発するポンポン「ポンポン☆ダンシング」など。

必殺技
真上に飛び立つフェニックスさまを呼び出す「鬼アゲ卍フェニックス」。

ハンナ

創作 ハンナ。

ウィッチ教、改めドーゲンス教の司祭。


若い頃から多くの学問を修めてきた、いわゆる天才。
型に嵌った考え方をひたすら学んでいく事に飽きてしまったハンナは、その昔に存在していたという「魔女」なる存在に次第に興味を惹かれていく。


魔女に関する伝記を多数読んでいくうちに、「魔女の起こした魔法というものを、現代の科学で再現することはできないか?」という好奇心が湧き起こる。
様々な実験を繰り返しその手応えを得た彼女は、「魔女の魔法を現代に蘇らせる」という信条を掲げ、多くの優秀(で奇抜)な学者たちを迎えたウィッチ教を設立するのであった。
(両親とは特に不仲ではないが、親の側はハンナの考え方がいまいち理解できず、ハンナの側はひたすら研究に没頭しているので、結果的には疎遠になっている。)


以前どこかで聞いた「高度に発達した科学は、魔法と区別がつかない」という言葉を気に入り、座右の銘として置いている。
ペイガンシスターズ内でも随一の危険人物。
おしゃべりで気さくな性格なので表面上は非常にまともだが、倫理観というものが発達しておらず、他人を平気で危険な実験に巻き込もうとする。
「科学の発展には犠牲は付き物。自身の研究を完成させることが最優先事項」という思想から来ている行動原理であり、本人に悪気は特にない。
ポリスシスターのマーシェが今なおペイガンシスターズ内にいるのも「ハンナの暴走を見張っておく」という意味合いがかなり大きいらしい。


突拍子もない発言も多く、よく他メンバーからツッコミを入れられるコメディリリーフとしての活躍(?)もしている。
魔女のイメージから「セクシー系お姉さん」という立場になりたいようだが、本人のボディラインなどの問題もあって空回りしているのが悲しい実状である。


ジュディスとは彼女がサイキック教を設立してから間もなく知り合っており、霊能力に何の偏見も持たずむしろ興味を持って積極的に接するハンナは、人付き合いの苦手なジュディスにとっても大切な友人となっている
お互いに他人に理解されづらい、神秘主義的なものを追求している点も共感しやすい部分のようだ。

戦闘スタイル
魔女の魔法を模した科学兵器。
自身の開発したジェット噴射で飛ぶ特製ホウキにより空中を駆け回ることも可能。


ホウキ型の小型ミサイル「ブルームミサイル」、デジタルデバイスにより黒猫・カエル・カラスなどを使い魔として呼び出す召喚術、触れた者をカエルにしてしまう「フロッグポーション」など。

必殺技
魔女の秘薬(火薬)を集めることで作れる大型ミサイル「ブルームロケット」。

ヴァル

創作 ヴァル。

クラッシュ教、改めライオット教の司祭(ヘッド)。


産まれた時に母親は亡くなってしまい、父親の男手ひとつで育てられる。
「一人でも生きていけるくらいの逞しさを持った一人前の人間になってほしい」という父親の考えにより、ヴァルは父親から剣術の訓練を受けながら育つ。
人としての厳しさと優しさの備わった父親はヴァルの憧れの存在だった。


しかしある日、突如として置手紙とともに父親が失踪してしまう。
手紙により父親の身に大きな危険が迫った、ということは理解できたが、行く先も何もわからない。
悲しみに暮れていたヴァルだったが、「こんな事ではいけない」と奮起。自身の足で父親の行方の調査を開始する。
その中でどうやらニクラス教が何かしらの関与をしているらしい事が掴めたが、更なる調査を続けているとニクラス教徒やポリスシスターが妨害をしてくるようになった。
業を煮やしたヴァルは同じくニクラス教に何かしら不満を持っている暴徒たちと親睦を深め、集結。
「体制の破壊」という信条を掲げ、父親の置いていった木刀を片手にクラッシュ教の司祭として暴れることとなる。


血の気が多くて喧嘩っ早い直情型の性格。
その一方で情に脆く、一度仲良くなった人間にはとことん協力してくれる一面を持つ。
「いつかは俺を超えて天下無敵になれ」という父親の言葉をずっと心根に置いており、クラッシュ教においても「天下無敵」をスローガンとして掲げている。
また父親がとある特殊な地域の文化に精通しており、ヴァルも当然のようにその文化に触れて色濃く影響を受けている。


突発的に小規模な戦いを繰り返すゲリラ戦・電撃作戦が得意。
マーシェ率いるポリスシスターとは幾度となく衝突し、何度も逮捕されては仲間とともに脱獄を繰り返している。
しかしながら双方ともにリーダーとしてお互いの才能を認め合ってはいたようで、ニクラス追放後は腹を割って話ができる間柄となった。
ポリスシスターと協力しあい、自警団のような立ち位置で街の治安復興に大きく貢献している。

戦闘スタイル
木刀による剣術。火炎瓶・バイクによる一撃離脱戦法。
父親仕込みの剣術の腕前はとりわけ一級品。


火炎瓶の投擲、木刀による強烈な斬撃「仏恥斬り」(強化版の「仏恥斬り・愚零斗」)、ラミラとの共同修行により編み出した「喝斗毘カット」など。

必殺技
バイクで戦場を駆け回り敵を跳ね飛ばす「フルスロットル」。

マーシェ

創作 マーシェ

ニクラス教が庇護している街を警備しているポリスシスターの長官。


貧しい家庭で五人兄弟の末っ子として生まれる。
家族仲は比較的良好だったために、生活は苦しいながらもどうにか過ごしていくことができた。
「この貧困は一刻も早く抜け出さなければならない」というマーシェの思いは日に日に強くなっていき、それが後の成長へのバネとなっている。


裕福になるためには偉くなる必要がある。何かしらの権力を握る必要がある。
ニクラス教の役職持ちともなれば間違いはないが、全くの部外者である自分が目指すには現実味がなさすぎる。
自分が努力して得られそうなポジションはないか。
そう考えたマーシェが目を付けたのが、高い能力さえあれば出自を問わない組織、「ポリス」であった。


そこから猛勉強、体もとことん鍛えたマーシェは見事にポリスシスターへの入隊を果たす。
のみならずその後も職務に一心不乱に取り組み、その名前は瞬く間に街中へ広まることとなる。
その働きぶりから若くしてポリスシスターの長官にまで推されることとなり、念願の「権力」を手に入れることができた。


ニクラス教の祭りの日を狙って教会に乗り込む計画を立てたアマット達の動きにいち早く気づき、陽動しているクラッシュ教らの鎮圧を別部隊に任せ、単独行動しているアマット・ヒティと街中で遭遇。
アマットの強さを体感し、簡単に捕まえられる相手ではないと悟ったマーシェはアマットと対話。その中でこの星の歴史の歪みを伝えられた彼女は、半信半疑ながらもふと思い浮かんだニクラス教会内の「封印された開かずの間」に乗り込んで調査を開始。
真実を知ったマーシェは一転してペイガンシスターズに加勢。作戦の成功に一役買うこととなった。


性格は常に冷静沈着。どんな状況であろうと最適解を常に計算し続けている、敵に回すと恐ろしい人物。
しかし子供時代の苦しい経験の反動からか、正義の名のもとに罪人を痛めつけることに快感を見出すサディスティックな一面がときおり顔を出す。
とりわけ警棒を持ったときに顕著であったが、最近はそれなりに抑えられるようになってきたらしい。


ポリスシスターは元々ニクラス教徒の中で警護を担っていた者たちが後に立ち上げた組織であり、いわばニクラス教の分家のような存在である。
そのためニクラス教との関係が非常に近く、司祭となったタルヒとは歳が近いこともあり、お互いに尊敬し合う良い仲となった。
それぞれ立場が変わってしまった今でも、その思いは変わっていない。

戦闘スタイル
ポリスシスターの武器を用いた捕縛術。
また肉体も鍛え上げており、あまり披露する機会はないが格闘戦の強さもかなりのもの。


ポリス用ピストルでの射撃、味方のパトカーを呼び出して自身のスピードを上げる「パトカー要請」、手錠を投げつけての拘束など。

必殺技
特製警棒を強烈に振り下ろすことで真空波を巻き起こす「エアスラッシュ」。

冥神

大冥神・リューディアによって創り出された、冥界で暮らす神々。
人間の気持ちの中でも制御し難い、どちらかといえばネガティブなエネルギーを力の源としている。

実際はもう少し数が多いようだが、まともな冥神は既に何かしらの生命体と契約して力を振るっているようで、現在冥界に存在している冥神は少々アクの強い者が多い。


ヒティ

創作 ヒティ

太古の昔に惑星ルーインで人間に崇められていた、「享楽」を司る冥神。


楽しいことが好き。つまらないことが嫌い。というとてもわかりやすい性格。
創られた当初は冥界にいたが、そこで同じような日々を過ごすことに嫌気が差し、刺激を求めて宇宙へ飛び立つ。
そこでたまたま発見した、エネルギーの満ちる惑星・ルーインに降り立ち、そこで暮らしていた生命体(人間)と仲良くなっていく。
皆で楽しく歌い踊ることでヒティ自身もエネルギーを得られ、本人も気づかぬうちにそのエネルギーは強大になっていった。


この力にいち早く気づいたニクラスは、このままにしておくと天界、そして世界全体の脅威になると判断。
半ば独断でヒティに接近し、策を持ってヒティの封印に成功した。
ここから長い間、彼女は眠りの時を過ごすこととなる。
その後、封印の間際に放ったエネルギーが様々な形となって彼女の意思を伝えることにより、最終的にアマットの手によって封印を解かれることとなった。


当人はただ気楽に過ごしていたいだけなのだが、真相を知ったアマットの「もう一度ルーインの神となるべき」という熱意に付き合う形で彼女と行動を共にしている。
封印を解いただけでなく、(意思を尊重しているわけではないが)自分のために行動してくれるアマットには、あまり言葉には出さないが心底感謝をしているようである。


実体は粘液のような不定形の存在であり、ある程度自在に姿を変えることが可能。
その昔はいろんな姿で人間の前に現れたが、現在の姿が一番ウケがよかったため、自身も好んでこの女性型の形状を取ることにした。

戦闘スタイル
享楽のエネルギーを波動に変えて撃ち出す。
人間へのある種のリスペクトなのか、人間の創造物を模した技が多い。


太いレーザーを発射する「ヒティレーザー」、敵の攻撃をもかき消す衝撃波を放つが発動後にへたり込む「ヒティボム」、対異星人用決戦兵器「ヒティンベーダー」など。

必殺技
新鮮な魚を捌いて敵に振る舞う「板前ヒティ」。

フロード

創作 フロード

「欺瞞(ぎまん)」を司る冥神。


老人のような話し方をしており、リューディアに創られた冥神の中でも特に最初期の存在だと思われる。
常に謙虚な姿勢を崩さない、好々爺のような性格を取っている。
「自分の実力など取るに足らない」と話してはいるものの、その術の力は冥神の中でもかなりの強さ。
しかしながらどうにも本心の読めないのらりくらりとした態度を取っているため、信頼してくれるパートナーは長い間見つかっていなかった。


冥界にやってきたジュディスと出会い、フロードの術が魂の救済のためには不可欠と考えたジュディスは力を貸してほしいと懇願。晴れて契約を結ぶことができた。
フロードの人の心を疑心暗鬼にする力は、霊能力を操る彼女の視覚的・精神的に惑わせる力をより一層強力にすることとなる。


もとは原生生物のような抽象の姿だったが、ジュディスと共にいるうちに彼女の影響を受け、歪(いびつ)なサイコロのような具体の姿に変化してきた。

戦闘スタイル
どんどん細かく分裂して増えていく弾。
敵の周囲を剣が取り囲み、そのうちのいくつかを実体化して飛ばす。
など、見る者を惑わせる幻術を得意とする。
相手を幻惑状態にさせ、自身の分身を次々に飛ばす攻撃は強烈。

アヴァ&リィス

創作 アヴァ&リィス

「欲心(よくしん)」を司る冥神。


もともとは2体ではなく、2頭を持った1体の冥神「アヴァリス」として存在していた。
純粋な子供のような性格をしており、とにかく何でも欲しがる。冥神なのだが威厳というものがカケラも見えない。
大飯食らいで、物欲の求めるまま本能的に日々を過ごしている。
当然ながら人間たちから尊敬を受ける機会もまるでなく、アヴァリス自体もそこに興味を持つことはさしてなかったようだ。


冥界にやってきたイレーナ・テレーザと出会い、イレーナはまるで興味を持っていなかったが、テレーザが「カワイイ」として連れて行こうと提案。
全く気が乗らないイレーナであったが、アヴァリスの「人の持っている物欲を高めることができる」という力を知った途端に態度が一変。美辞麗句を並べて契約を急ぐ姉の姿にはテレーザもさすがに呆れたのであった。
おかげで「彼女たちのグッズが欲しい」と思うファンをさらに増やし、ビジネスもより好調になったようである。


もとは原生生物のような抽象の姿だったが、イレーナ・テレーザと共にいるうちに影響を受け、ベル(鐘)のような具体の姿に変化してきた。
いつの間にか2頭それぞれも分裂、別個体として双子それぞれにくっついて回るようになったようである。

戦闘スタイル
たくさんの弾を空中に飛ばして落下させるなど、がむしゃらに手数で押す戦法を取る。
接近してきた敵には強烈な頭突きをお見舞いすることも。
小型の分身を何体か発生させ、大気のエネルギーを食べさせることで自身を回復させることもできる。

ドーゲンス

創作 ドーゲンス

「耽溺(たんでき)」を司る冥神。


もともとは思慮深く、慎重に言葉を発することもあってどこか厳かさを感じさせていた。
様々な知識を得ることに大きな興味を持っており、冥神の中でも特に多くの情報に通じている知恵袋的存在。
しかしその中でアルコール飲料のことを知り、試しに作って飲んでみた結果、その味の虜になってしまう。
冥界にある材料で作ることができる「アビス・ビア」なるビールを飲んでいないと落ち着かなくなり、飲酒の道に深く没頭することとなっていった。
そのため現在は一見するとただの酔っ払いのようなラフな性格となったが、そのおかげで周りの冥神たちからするとやや付き合いやすくなったらしい。


冥界にやってきたハンナと出会い、アビス・ビアの効き目が切れてきてしまったことをボヤくと、彼女はレシピを聞いて作り方を把握。
そしてハンナの恰好を見て「はるか昔に似たようなヤツを見たことがある」と話し、魔女についての情報もいくらか持っていることが判明する。
そこでハンナは交渉を開始。ドーゲンスのためにビアを提供してあげる代わりに情報を教えてもらう、という形での契約が成立することとなった。
ドーゲンス自身の「契約者の考え方をより明晰にする」という力もあり、ハンナの研究はますます完成に近づいていくこととなる。


もとは原生生物のような抽象の姿だったが、ハンナと共にいるうちに影響を受け、異星人の作ったカカシのような具体の姿に変化してきた。

戦闘スタイル
本人も撃ち出す弾もフラフラと不規則に動く(当人は無自覚)が、逆にそれが敵にとって回避しづらい強力な攻撃となっている。
また、少しの間だけ敵を戦いに深く没頭させ、視野を狭くすることができる。

ライオット

創作 ライオット

「擾乱(じょうらん)」を司る冥神。


とにかく陽気で騒ぎたがり。
関西弁で誰でも気さくに話しかけ、一人で騒がしくしているため、周りの者はなかなか落ち着けない。
また「お笑い」にも強い興味を示しており、一人で「ボケ」「ツッコミ」を両立した真のお笑いを確立すべく懸命に努力する熱心さも見受けられる。
しかしながら嫌われることは少ないものの、彼のノリについていける者がなかなかおらず、そのせいでパートナー探しも難航していたようだ。


冥界にやってきたヴァルと出会い、彼女の木刀を見て驚く。
それは以前自身がその生きざまに惚れ込んで「契約してほしい」と頼んだが断られてしまった、ある男のものと同じであった。
その際にせめてもの力添えにと、ライオットはその木刀に自身の擾乱の力を注いでいる。ヴァルが木刀を持つと一層勇ましく戦えるのはその力のおかげでもあった。
ヴァルがその男の実子であることを知り、またヴァルの側も「天下無敵」になるべく更なる力を求めていたことにより、ここに古今無双のタッグが形成されることとなった。


もとは原生生物のような抽象の姿だったが、ヴァルと共にいるうちに影響を受け、武者の兜のような具体の姿に変化してきた。

戦闘スタイル
突進攻撃やスピードの速い弾など、直線的に勢いのある攻撃が得意。
周囲に金タライを落とすというお約束(?)の攻撃も。
また、少しの間だけ敵の気分を極度に高揚させることで動きを止められなくする(移動したら停止できない)こともできる。

ソリティ

創作 ソリティ

「威権(いけん)」を司る冥神。


「指導者・リーダー」と呼ばれる存在に惹かれており、リューディアに創り出されてから間もなく周囲の冥界に住むものたちによる小規模なグループを結成。
しかしそこから何をするべきなのか目的が見当たらない中、ふらりと人間の世界を覗き見てみた中で、「軍隊」と呼ばれる組織に衝撃を受ける。
「自身も冥界一、そしてこの宇宙一の軍隊を組織してみたい」という気持ちが芽生え、自身のグループにおいて戦闘訓練を開始した。


「訓練をしている」という名目ではあるものの、ソリティ自身に指導の経験が全くないためとりあえず見よう見まねで叫んでいるだけであり、また隊員たちもやる気があるわけでもないため、傍から見るとただただ牧歌的に遊んでいるように見える。
指導者として偉ぶった態度をとってはいるものの面倒見はよいようで、隊員たちも付き合ってあげているという形のようだ。
ソリティは「無敗の軍団」と豪語しているが、今まで交戦自体をしたことがないため。そして厳密に言うとマーシェに蹴散らされているため一敗はしている(ソリティとしては「これは指導の一環」としてカウントしているらしい)。
ついでに「冥界一の軍団」も称しているが、これは冥界に他の軍団という組織が存在しないためである。


冥界にやってきたマーシェと出会い、ポリスシスター長官として強いリーダーシップを発揮する彼女に感銘を受ける。
マーシェの側も「組織の幅が広くなるのはよいこと」と考えて契約することとなったが、どちらかと言えばソリティの隊を鍛える顧問指導員のような立ち位置に近いようだ。
しかしながらソリティの「命令を下した際、より威圧感を与える」力は本物であり、「犯人が威圧によりすぐに降伏する」など、マーシェのポリスとしての業務遂行には明確に役立っているようである。


もとは原生生物のような抽象の姿だったが、マーシェと共にいるうちに影響を受け、戦車を模したような具体の姿に変化してきた。

戦闘スタイル
ソリティの声により規則的に動き方を変える弾など、戦場で命令を出しながら戦う指揮官のようなスタイルを取る。
また敵に対して命令を下して行動の制限を強いる(反対に動け・遅く動け・攻撃するな)という力も持つが、うっかりして敵の体力を回復させることも。

リューディア

創作 リューディア

闇と静寂を好む大冥神。


大天神・セラフィーナとは姉妹であり、リューディアは妹にあたる。
セラフィーナの創り上げていた「天界」にしばらく留まっていたが、いつも賑やかで光溢れる世界での暮らしはリューディアにとってだんだん居心地が悪くなっていく。
もっと落ち着いた静かな場所で暮らしたいと願った彼女は、とある酒宴の席が終わった頃にこっそりと天界を抜け出すことにした。


姉と同様に新たな存在を創り出す力を持っているリューディアは、宇宙に新たな世界である「冥界」を創り出す。
そして気持ちを吐露できる存在がいなかった彼女は、自身の持っている燻ぶった想いの数々を「冥神」として具現化することで心の昇華を図ることにした。


結果として様々な冥神が創り出され、リューディアの心は落ち着いたものの、今度は冥神たちの活動が活発になったために冥界が少々騒がしい空間になってしまった。
「この場所のことは此奴らの好きに任せよう」と決め、彼女は再び宇宙を彷徨って安住の地を探す。
そして生命体の存在していない手頃な大きさの惑星を見つけ、その地中深くでゆっくりと深い眠りに就くのであった。
この惑星は後に多くの生命体が闊歩し、「惑星ルーイン」と呼ばれることになる、などとは夢にも思わずに……。


常に眠そうな姿勢を崩さない、ダウナーな性格。「何かをするくらいならとにかく寝たい」という、ある意味非常に明確な指向の考え方を持つ。
もともとそのような性格なのだが、冥神たちの創作活動は想像以上に疲れたようで、現在はその疲労を回復する期間としている。(もっとも神たちの時間間隔は人間のものとは相当にかけ離れているので、いつまでが休憩期間なのかは皆目見当がつかない)
そのため、普段以上に気だるさに磨きが掛かっている。


その実力は戦闘面でも折り紙つき……とは思われるが、上述の通りとにかく面倒ごとを嫌うため、彼女が誰かと戦う姿を見た者はいない。
少なくとも常人が気づかないものを察知する能力は高いようで、ヒティに対し「アマットはお前にとって単なる従者ではなく、非常に大切な存在だ」とほのめかしている。

天界

大天神・セラフィーナが創り出した輝かしい世界。
セラフィーナの他には個性的な少数の天神と、天神をサポートする多数のエンジェルという存在から成り立っている。
花が咲き誇り、常に穏やかな陽気を保つ心地よい環境が作られている。

冥神たちはその出自から感情的なエネルギーを力の源としているが、天神たちには特別に必要とするエネルギーはないようだ。


ニクラス

創作 ニクラス

戒律を重んじている、壮年の男性のような外見の天神。


他の天神たちと同様に彼もまた天界で暮らしていたが、ある時に外宇宙の一部で何かしらのエネルギーが急激に増大していることに気づく。
それは惑星ルーインにおけるヒティ、そして彼女を崇める人間たちから発せられているものであった。
この惑星の者たちは何かを企んでいるのではないか?この力を放置していては将来的に世界的な危機をもたらすのではないか?
と危険を感じたニクラスはすぐさま行動を開始。一計を案じてヒティを封印し、残った人間たちの感情を抑えられるように自身と天界のことを信仰させる宗教を広めることとした。
ここから長きに亘る「ニクラス教」の時代が続くこととなる。


アマットらペイガンシスターズの反乱により惑星ルーインを追い出され、ニクラス教も事実上の解散となったが、この一件でニクラスは本格的にルーインを危険な存在だと確信。
他の天神たちにも呼びかけ、ルーインを天界の支配下に置いておくべく急襲した。(セラフィーナは立場上呼びかけることが適わず、また当人の性格上応じる可能性はまずないと判断した。)
そして年中雪が降り積もる「マリグナント台地」にてペイガンシスターズ達と対峙する。
この戦いの後に双方の間で和解が成立し、ヒティとの間も多少のギクシャクはあるものの対立することはなくなったようである。(ニクラスからも自身の判断は間違っていなかったとしながらも「やり方が性急すぎた」という点は謝っているらしい)


いわゆる「カタブツ」。尊大な性格で、人間も含め天界以外に住む生命体のことを多少見下しているフシがある。
その性格は自身の強大な力に裏打ちされたものであり、雷の力を行使でき、また自身を信奉している者には加護(雷による援護攻撃、傷の回復など)を与えることもできるようだ。
ニクラスの見た目とはそぐわない(?)可愛らしい精霊「雷の精」を召喚し、戦いをサポートさせることも可能。
ある程度の攻撃であれば無力化するオーラも纏っておりアマットを苦戦させたが、アマットの機転により破られることとなる。


ニクラス教設立から司祭となった者の前には時折姿を現していた。
ことタルヒに関しては今までの司祭よりもずっと歳若くして就任したこと、また純真な心により他の司祭と比べてひときわ印象深いようで、自身の子に近い感情を持っているようだ。


見た目には結構気を遣っているようで、自慢のクシによる髪やヒゲの手入れは欠かせない日課。

戦闘スタイル
雷の力を振るい、多種多様な電撃攻撃で敵を圧倒する。
雷の精による援護。


3つの電撃の弾を浮遊させた後に飛ばす「オブザーブ・レイ」、敵を追尾する大型の電撃球を放つ「ライトニングボール」、高速で走る稲妻を撃ち出す「アライズサンダー」など。

必殺技
自身を中心として四方八方に雷を発生させる「エレキディフュージョン」。

配下エンジェル
集団戦でがんばるニクラスの手先「雷の精」、歩きながら新しいアイデアを閃く「インベントエンジェル」、太鼓を鳴らして回る暴れん坊「アフロエンジェル」、自身に映った相手の姿を具現化させる謎多き「ミラーエンジェル」など。

シュウハ

創作 シュウハ

筋肉質の男性の姿をした、炎の力を行使できる天神。


ニクラスから助力を頼まれ惑星ルーインを急襲した天神の一人。
ルーインに高くそびえ立つ「ブローク山脈」の中腹に道場を設立。そこでルーインの門下生を募集していたところにペイガンシスターズが乗り込み、勝負することとなる。


何事にもアグレッシブに取り組み、考えるよりまず行動というタイプの性格。
身体を動かすこと全般が大好きで、配下のエンジェルたちや他の天神とともに常に何かしらのスポーツや天界旅行などをしている。
そのためか根性論を好み、「とにかく困難は気合で乗り切る」というタフな精神を持つ。(以前は周囲の者にも熱くこれを語っていたが、最近は他者の考え方も尊重してあくまで「自分の理念」として掲げるようになっている。)
あといちいち声がでかい。


人間の存在は以前から知っており、「カンフー」なる武術を見て面白いと思ったシュウハは、自分の運動の中にカンフーの要素を好んで取り入れるようになった。
しかしながら自己流のアレンジを加え続けた結果、元のカンフーの要素はかなり減ってしまっている。


戦いの後、シュウハの根っからのポジティブ思考に感化され、苦しかった過去を吐露したマーシェに対して「俺と本気で勝負しろ」と腕相撲勝負を提案。
頭を真っ白にして全力で目の前の事にぶつかる、という経験ができたマーシェは、幾分わだかまりも消えていったようである。

戦闘スタイル
鍛えられた肉体から繰り出される(自己流)カンフースタイル。
炎の力を加えることでより威力を増している。


複数の炎を前方に撃ち出す「炎華弾」、空をも切り裂く高速回転ヌンチャクを投げる「ヌンチャクブーメラン」、勢いよくジャンプから飛び蹴りして爆発を起こす「周覇炎蹴撃」など。

必殺技
より巨大な炎の塊を相手に投げつける「極・炎華弾」。

配下エンジェル
シュウハの弟子で火炎弾を放てる「カンフーエンジェル」、パンダの着ぐるみで相手を油断させて引っかく「パンダエンジェル」、ランプをこすって謎の煙を出して楽しむ「ランプエンジェル」、常に走り回っては飲料の空き缶を捨てる「ランニングエンジェル」など。

ヨリック

創作 ヨリック

優男風な外見をした、風の力を行使できる天神。


ニクラスから助力を頼まれ惑星ルーインを急襲した天神の一人。
不毛の地「ディクライ砂漠」を制圧したが、当人としてはルーインの美味い酒を求めて飲み歩きたかったというのが主な目的だったらしく、ニクラスへの協力はそのついで、という形のようだ。
敵であるペイガンシスターズに対しても当然のようにナンパを行っている、ある意味で強者。


常に軽口を叩く飄々とした性格。
何事もいつも真面目に取り合う様子の見えないその態度に反して、一度受けた頼み事は完遂させるべくきっちりと取り組む意志の固さも併せ持つ。
また酒と女をこよなく愛し、美酒探しや美女を口説くことにかけては天界は元よりルーインでも右に出る者はいない。
その性格上シュウハとは明らかに反りが合わないと思われるのだが、お互いの実力を認め合っている仲で、実際は相当にウマが合っている。


カウボーイ然とした服装は、美酒探しに様々な惑星を飛び回っていた際にたまたまこのような格好の人間を多く見かけたためで、見た目の良さに加えて人間から警戒されない(=女性に近づきやすい)ように選んだ。
拳銃から宝石を発射する鮮やかな射撃を得意とするが、この宝石はただの石ころを自身の魔力で綺麗に見せかけているだけである。


戦いの後、(宝石目当てに)言い寄ってきたイレーナの真意を即座に見抜き、宝石のネタばらしを行う。
落ちていた宝石を溜め込んでいたイレーナが袋を開けると中には大量の石が並んでいるだけであった。
泣き崩れる彼女のもとを離れて一人飲んでいると今度はテレーザから話しかけられる。
そこで彼女たちの子供時代の話を聞かされたヨリックは、今後天界で聞いた”いい話”を共有し、協力することを約束したのだった。

戦闘スタイル
拳銃による宝石の射撃。
風の力により軽やかな移動をしつつ正確に撃ちこむ。


途中で軌道の変わる宝石を複数撃ち出す「さざ波の藍玉(リップル・アクアマリン)」、敵の真上まで飛び上がり頭上から射撃を見舞う「憂鬱な碧玉(グルーミー・ジャスパー)」、狙いすました連続射撃「気難しい真珠(ピーヴィッシュ・パール)」など。

必殺技
複数の宝石が跳ね回って敵を追い詰める「包み込む翡翠石(エンフォールド・ジェダイト)」。

配下エンジェル
陽気に騒いで誰かれ構わず挨拶をする「アミーゴエンジェル」、自身が拳銃となって大きな弾を撃ち出す「マグナムエンジェル」、馬のオモチャにまたがって暴れ回る「ロデオエンジェル」、サボテンに偽装して不意打ちで針を飛ばす「サボテンエンジェル」など。

ラミラ

創作 ラミラ

剣士のような女性の姿をした、水の力を行使できる天神。


ニクラスから助力を頼まれ惑星ルーインを急襲した天神の一人。
不気味な風の音が鳴る「ソロー海岸」を制圧、外部からの侵入者がいないか警備を行っていた。
しかし部下にはあまり恵まれていないようで、配下のエンジェル達はバカンス気分で海を楽しんでいたらしい。


非常に生真面目、かつ感情を表に出せない性格。
セラフィーナに対する忠誠心はどの天神よりも高く、彼女のために剣を振るえる機会をこの上なく喜びとしている。
口数も少なく、その毅然とした態度は敵対した者にとっては脅威に映るだろう。
反面、褒められても素直に喜んだ仕草を見せられないといったことを時折悩んでいるようだ。
堅固な鎧に身を固めた姿は戦いの防具でもあるが、彼女自身のそういった心をも現わしているのかもしれない。


戦いの後、ヴァルに対してどうしても消えぬ疑問を問いかけた。
どうしてただの木刀が、セラフィーナから譲り受けた自身の剣よりも力を出せるのか?
そこでヴァルから”抗い続ける理由”を聞かされたラミラは、自分のセラフィーナに対する忠誠心にも勝る感情があったのかと衝撃を受ける。
天下無敵を目指す剣と、大切な存在を護る剣。
目指す方向は違えど「強くなりたい」という点は同じ。戦士として共に切磋琢磨し、高みを目指そうと二人は意気投合するのであった。

戦闘スタイル
聖剣による斬撃。
水の力により相手の動きを抑え、戦場を制圧していく戦い方も織り交ぜる。


高波のように瞬時に迫る一閃「カッティング・ウェイブ」、複数の泡を出して相手を包囲する「コンファイン・バブル」、上空に水を撃ち出して滝の如く激しく落とす「アクア・ウォール」など。

必殺技
大きなサンゴを一刀両断し、その破片が周囲の敵を吹き飛ばす「サンゴ・スプラッシュ」。

配下エンジェル
空中を漂いながら敵をモリで仕留める「ダイバーエンジェル」、迅速放水がモットーの消化担当「ファイアーマンエンジェル」、大気中を水の如く泳ぎ回る「スイムエンジェル」、攻防一体のウニスーツで体当たりを行う「ウニエンジェル」など。

フィル

創作 フィル

ローブを纏う少年のような姿をした、大地の力を行使できる天神。
本来は「フィルミーノ」という名前だが、愛称として「フィル」と呼ばれている。


ニクラスから助力を頼まれ惑星ルーインを急襲した天神の一人。
鬱蒼とした「ラメントの森」でルーインの者たちと対話をしていたら、その弁舌の巧みさに感心されて実質制圧という状態になっていた。
敵対者を探す傍ら、静かな環境だったので読書にも大いに耽っていたようだ。


おとなしい性格だが知識欲が旺盛で、暇を見つけては様々な人から話を聞くことが大好き。
セラフィーナからも多くのおとぎ話を聞かされ、聞いた話はほぼ覚えているほどの記憶力も備える。
運動の方はとにかく不得意であり、それがコンプレックスである反面、その分を知識によって他の仲間をサポートしたいと考えている。この点がよりフィルを勉強熱心にさせている一因だろう。


この世界では珍しい「人形師(人形使い)」であり、状況に応じて様々な人形を使役する。
人形師は関連資料なども少ない中、「この力を会得できたらきっと仲間の役に立てる」と直感したフィルは独学も繰り返しつつ、形にすることができた。
自身は直接戦闘をしないが、状況判断力・分析力が重要になってくるこの役割は彼にはうってつけと言えるだろう。


戦いの後、人形術を見たジュディスから興味を持たれ、彼女の話に応じる。
人形術は霊魂を宿しているわけではないが、このような依代(よりしろ)を用意して仮の肉体を霊に持たせることはひとつの救済たりえるのではないか。
ジュディスの真摯な思いに心を打たれたフィルは、共に迷える魂を助ける力になることを約束したのであった。
また(不運にも)ハンナから好意を寄せられてしまい、幾度となく捕獲を試みてくる彼女のことが相当な恐怖となってしまっている。

戦闘スタイル
人形を自在に使い分ける人形術。
大地の力を術に使用しているため、変化した人形は大地より生まれた動物たちの姿になっている。


上空から襲い来るニワトリの姿の「ウイングドール・ピレティ」、複数体で一斉に敵に飛び込むブタの姿の「ブラウニードール・シーニャ」、何度も敵を追い回すウシの姿の「ホーンドール・クラバ」など。

必殺技
多数で現れ、大地を踏み鳴らし猛進するウマの姿の「ラッシュドール・クォン」。

配下エンジェル
ひたすら採掘を繰り返す「ディガーエンジェル」、勝手に飛行するカブを育てる「ファーマーエンジェル」、精霊を呼び出せる高齢の「シャーマンエンジェル」、素早い動きと森中に響く大声が自慢の「ターザンエンジェル」など。

タルヒ

創作 タルヒ

元ニクラス教司祭で、愛の力を行使できる天神。


ニクラス教の加護を受けている町の中で産まれる。
産まれた時点で盲目であり、外の世界を視覚的に見たことがない。
それはタルヒにとって大きなハンデではあったが、同時に周りの人間から助けられる有難みを身をもって痛感しており、それが謙虚さ・人を愛する心の持ち主へ成長する根底ともなっている。
常に優しく、また質素な生活を好むタルヒはまさにニクラス教の説く理想像に限りなく近い人間であった。
そのため、若年ながらも他のニクラス教徒から熱烈に支持されて司祭に推されることとなる。


ニクラス教会内にアマットとヒティが侵入してきた際も、異変は感じつつも冷静な態度で堂々と受け答えをしている。
ニクラスの加護によるバリアと落雷、そして多数のガードシスターを呼び出してアマットを苦戦させた。


戦いの末に結局ニクラスは追放されてしまったが、それでもタルヒはニクラスへの信仰を捨てることはできなかった。
少数の同志たちと共に人里離れた地で祈りを捧げる日々を送っていたが、ある日、以前からタルヒの話をニクラスから聞いていたセラフィーナが突如として降臨する。
その噓偽りのない本当の信仰心を見てセラフィーナは感動し、タルヒを天神にしたいと誘いをかけた。
タルヒは戸惑うが、同志の信者たちから賛同もあり、天神となる決意をする。
今一度、自分の力だけでペイガンシスターズと戦い、何が正しいのかを見極めるために。


常に穏やかで、場にいるだけで周囲の空気を和ませる性格。
また聡明な頭脳も持ち、いかなる状況でも冷静かつ丁寧に他者とのやり取りを行う。
この姿勢はアマットも一応の敵ながら見事だと感じており、他の多くの者も彼女の芯の強さに感心している。
後にタルヒはアマットから天界と冥界の争いを休戦にしないかと提案されるが、それも彼女の判断を信じてのことであろう。
(アマットからは「お互いに自分の信ずるべきものを信じぬいた者」として、自分とは似た者同士だという評を受けている。)


音楽もこよなく愛しており、ハープの演奏に合わせての美しい歌声はどんな喧騒な空間でもすぐに静まらせるともっぱらの評判である。

戦闘スタイル
愛の弓矢による射撃。
矢に込められた愛のエネルギーと歌声により、敵の戦意を喪失させることを主目的とする。


敵の悪意を射抜く「ラブ・アロー」、上空に放つ多数の矢が降り注ぐ「マーシー・レイン」、歌声を聞かせて敵の心を清める「ドーズ・ソング」など。

必殺技
天空へ放つ矢が強烈な愛の波動となって敵を浄化する「コンフォート・アロー」。

配下エンジェル
同じく愛の弓矢を持つ「ラブエンジェル」、惰眠をむさぼりながらイビキをかいている「ナップエンジェル」、天神について長々と説教する「パスターエンジェル」、自作の翼で飛び回り羽根をまき散らす「ウイングエンジェル」など。

セラフィーナ

創作 セラフィーナ

天界、そして天神やエンジェルたちを生み出した大天神。


リューディアの姉にあたり、この世界には彼女より少し早く表れたらしい。
まだ生命体というものもほとんど存在していない暗黒だけの世界。セラフィーナはそんな光景がたまらなく嫌だったので、彼女の理想を反映した煌びやかな世界を創ることを決心した。
そして生まれついての強大なエネルギーによって一つの新たな世界、「天界」を創り上げることとなる。
天界の中で自身にとって必要な存在と思われるものを「天神」として具現化し、どこまでも賑やかで明るい世界を広げていったのであった。


リューディアが突然いなくなったことはさすがのセラフィーナも驚いたようで、しばらく天神たちとともに捜索していたが行方は掴めなかった。
「きっとまたどこかで出会える」と気持ちを切り替えて、自分の元にいる者たちと今を楽しく過ごすことに意識を向けることにした。
そんな折、「惑星ルーインにてリューディアが現れた」という知らせを受けた彼女は、居ても立っても居れず天界を飛び出したのであった。


これまで人間という存在にはろくに関わってこなかった彼女であったが、ペイガンシスターズと対峙することで彼女達の心の強さに歓心させられる。(ペイガンシスターズの側はリューディアの言により無理やり対峙させられた形ではあるが。)
そして心の複雑さ、ポジティブな気持ちもネガティブな気持ちもどちらも大切なものだというリューディアたちの主張にも耳を傾けた。
それを受けて、リューディアを連れ戻す予定であったがそれを取りやめ、お詫びも兼ねてその場で盛大なパーティーを開催。
天界・冥界を巻き込んだ騒動は、ここにおいて一つの決着を見たのであった。


大天神という大層な肩書きと裏腹に、おっとりのんびりとした、非常に親しみやすい性格。
タルヒのような厳粛さをもった優しさとはまた別の、近くの者の心を自然と素の状態にしてくれるような暖かさを持つ。
争いごとは嫌いで、絶大なパワーを持っているもののそれを他者にぶつけるような事はまずありえない。
(基本的には争いたがっている者に近づき語りかけることでほぼ争いが終わってしまう。)
リューディアのことは「リューちゃん」と呼んでおり、共に楽しく暮らしたいという願いはずっと持っているようだ。


朗らかな性格だが、酒が入るとその明るさにさらに笑い上戸の性質が入ってしまう。
誰彼構わず執拗に絡んでいくようになり、一人で静かに酒を楽しみたいリューディアとしてはこの性格にはかなり困らされていたようだ。

戦闘スタイル
敵の心を穏やかにする光線を発射する。
力を抑えているものの、それでも大半の者はその光に心を奪われてしばらく夢心地になってしまう。


前方に大きな光線を撃ち出す「ロジェットシャイン」、拡散する光線を放つ「レディアントシャイン」、光線が左右に撃ち出された後に敵を追尾する「ジョヴィアルシャイン」など。

必殺技
光線を全方位にバラバラに撃ち出して周囲一帯を清める「ルミナスシャイン」。

タミム軍団

破壊神・タミムと彼に付き従うシスター達を中心とした一大勢力。
タミムがこの大陸に現れたのはつい最近だが急激に勢力を拡大。大陸、そしていずれは世界を支配下に置くべく進撃を続けている。

タミム・従者ともどもペイガンシスターズに負けず劣らずのクセ者揃い。
彼らの下には動物や人間などを象った多くの奇妙な配下(タミムの召喚したもの)が大量に従事している。


サバー

創作 サバー

タミムと行動を共にするシスター。考古学者。


もともと秀才として学界でも知られていたが、サバーの扱っていたテーマ「古代に存在していた破壊神」は難解かつにわかには信じがたい内容であったため、世間からは良い評価を得られずにいた。
焦りを感じていた彼女は、とある小さな村に伝わるわらべ歌の内容を信じて単身調査を決行。
古びた遺跡を見つけ、恐怖心により侵入は一時ためらったものの、「ここで確実な証拠を見つけないとずっと評価されないままだ」という名誉欲にかられて遺跡へ侵入。
その中でこれまでの調査資料を元に儀式を行い、封印されていた破壊神・タミムを復活させることに成功した。
そしてこれからはタミムの存在した証を全て書き連ね後世に残していこうと、新たな歴史の目撃者として彼についていくことを決心したのであった。


陽気な性格であり、何事もチャレンジ、細かいことはあまり気にしない性格。
ハンナよりは常識人寄りだがそれなりに頭のネジが外れているようで、アクシデントに対してもどちらかといえば恐れより好奇心が勝るタイプ。
頭の回転は速く、事態の把握なども素早くできるのだが、擬音語(オノマトペ)を多用する感覚的な話し方をするため他人にそれを伝えるのはあまり得意ではない。
服装は「せっかく神様についていくのだから、まずは外見からそれらしくしよう」ということで即興で仕立てたものらしい。


普通の考古学者のため戦闘力は持っていなかったが、タミムから「自分の身くらいは自分で守れ」ということで戦う力を授かっている。
調査の際にミイラに接する機会が多かったからか、包帯を操る術に長けているようだ。

戦闘スタイル
タミムから与えられた包帯術をメインに使用。
もともと戦闘訓練は受けておらず、また他の面々が前線に出ていくタイプのため、そのサポートも兼ねて敵と離れて戦うのを好む。


読み上げた古代文字が具現化して動き回る「トッターウォーク」、地面から複数のミイラを作り出して敵を襲わせる「マミーパルレイト」、包帯を鞭のように伸ばして敵を叩く「クロスキャプチャ」など。

ダラール

創作 ダラール

タミムと行動を共にするシスター。ナイフの名手。


若い頃から血に異常な興味を示すようになったダラールは、自傷行為を繰り返して自分の血を見ることを何よりの楽しみとしていた。
そして「この嗜好がある以上、自分の運命は決して幸せなものにはならないだろう」という意識に囚われるようになる。
自分の欲望を満たすため、すなわち自分だけでなく他者の血をもより多く見るために、彼女は用心棒や暗殺者などの危険と隣り合わせの仕事を転々と繰り返していた。


そんなダラールがとある仕事で用心棒に付いていた時のこと。
今回の依頼は「支配地を増やしつつある、復活した”破壊神”の討伐」という極めて非現実的な話であったのだが、報酬の多さに加えて「どことなく気になった」という気まぐれもあり受諾することとした。
報酬につられて揃った人数は多く、ダラールの想像以上の大部隊となった。
そして情報から破壊神・タミムの移動ルートを推測し待ち伏せ、情報通りに現れたタミムと一人のシスターに向かって強襲をかけた。


しかしタミムは動じる様子もなく瞬時に暴風を起こす。
たちまち先頭部隊は吹き飛ばされ、なお立ち向かった勇敢な者たちもタミムの圧倒的な力に歯が立たず倒されてしまった。
この光景を見たダラールは「この神についていけば、より多くの血が見られる」と直感。依頼主を裏切ってタミムに服従する旨を告げる。
その言葉を信用できないタミムは攻撃を繰り出すが、ダラールはその全てをことごとく回避。
彼女の戦闘センスの高さを買ったタミムは、自身の懐刀としてダラールを迎えることにしたのであった。


その経歴ゆえ、3人のタミムシスターの中でも戦闘力は特に高い。
「とにかく血を見たい」という欲ゆえに、最初の頃はタミムですら暴走を止めるのに困らされる有様であったが、サバーが偶然知っていた”赤色の野菜”をジュースにしたものを飲むことで衝動が幾分抑えられるようになったらしい(酸味が強くどこか不思議な味で、見た目ともども血を想起させるようだ)。
また衣装はダラールが憧れている、大空を舞う強き鷹をイメージしたもの。これもサバーお手製のもので、何かと世話を焼いてくれる彼女には恩義を感じている。


ナイフは武器としてだけでなく、コレクションとしても大切にしている。
切れ味鋭いナイフを集めて眺めている時間は彼女にとっては至福の時間である。

戦闘スタイル
ナイフ・刃物を用いた戦闘術。
多数のナイフを隠し持っており、投擲しても瞬時に別のナイフを用意することができる。


多数のナイフを一度に投げつける「グラインドカッター」、瞬時に投げたナイフが敵の死角から襲い来る「ローブカッター」、刃物を取り付けた袖を振りかざして敵を斬る「ミューティウィング」など。

ドゥーニャ

創作 ドゥーニャ

タミムと行動を共にするシスター。野生児。


自然を愛する両親とともに、幼いころから人里離れた森の奥で育てられた。
親子三人で仲良く暮らしていたドゥーニャであったが、ある日疫病によって両親が他界してしまう。
幸いドゥーニャは病気にかからなかったが、一人残された彼女は悲しみに打ちひしがれてしまう。
そんな彼女を支えてくれたのは両親の生前からよく遊んでいた森の動物たちであった。
ドゥーニャは彼らから元気をもらい、自分一人でもここで生き抜いていく決心をする。


そして月日が流れ、ドゥーニャは成長していくにつれて森の外の世界に好奇心を抱くようになっていく。
この森でずっと過ごすのもよいが、この世界には他にどんな場所があるのだろう。
その気持ちに後押しされて、彼女は少しだけ森の外に飛び出してみることにした。
そこで折悪く森で密猟をしていた数人の男たちに見つかってしまう。
少女は売れればよい金になる。彼女の周りに他の大人がいないのを確認し、男たちは彼女に近づいて行った。


しかしそこに偶然タミム一行が通りかかったのが運の尽き。
男たちがドゥーニャを取り囲むために広がっていたため、通行の妨げになっていた。
タミムの「そこをどけ」という言葉にもろくに耳を貸さない男たち。
そして当然のようにキレたタミムにより彼らは次々と吹き飛ばされていくのであった。


タミムとしてはただ邪魔者を排除しただけなのだが、ドゥーニャにとって彼は悪い奴をぶっとばす、紛れもないヒーロー。
タミムに惚れ込んだドゥーニャは「彼の力になりたい」と半ば無理やりに一向に同行することとなるのであった。


とにかく元気いっぱい、あちこちを探検して回るのが大好きというアクティブな性格。
我が強く、これと信じたことは何が何でも通そうというある種のワガママさを持つ。彼女が本当に怒った時はタミムでも止めるのに手を焼く始末。
タミムから力を授けられたことで、もともと優れている俊敏性にさらに磨きがかかった。
衣装は立ち寄った町に捨てられていた子供用の古着をサバーが手直しして作ってあげたもの。力強さと可愛さが両立しているということでドゥーニャは大いに気に入っている。


もう少し大きくなったらタミムのお嫁さんになることを夢見ており、その点ではサバー・ダラールは面倒を見てくれるお姉さんだが、同時に恋のライバルとしても見ているようである。(二人は当然ながらそういう視点でタミムを見ていないが…)

戦闘スタイル
野生での暮らしから身に付いた俊敏さを生かした一撃離脱戦法。
ドゥーニャ自身は非力ではあるが、手袋についたツメの鋭さがパワーを補っている。


バナナの皮を投げつけて敵をすっ転ばせる「バナナスリップ」、遠くからでも耳をつんざく叫び声「ディストラクトシャウト」、瞬時に移動しながら敵を斬り裂く「スライドスライス」など。

タミム

創作 タミム

かつて惑星ルーインに降り立ち、傍若無人に振る舞っていた「暴力」を司る神。
ジャッカルのような頭にワニのような口を併せ持った獰猛な顔をしている。


ヒティが封印された後に、多くの生命体(主に人間)が生息しているルーインに興味を惹かれ、仲間の神たちと共にルーインを調査することにした。
しかしそこで横暴な態度を取り続けていたことが仲間たちからも呆れられ、当時の人間たちとも結託してタミムを封印することとなった。(一種の「お仕置き部屋」のようなもので、自分の行いを反省してもらうという意図があったようである。)
そのまま長い時が経ち、次第に人々はこの破壊神のことを忘れていったが、当時の様子は歌として後世まで残ることとなる。
それがサバーによるタミム復活への足掛かりとなったのであった。


性格は粗野で短期。気に入らないものはぶっ飛ばさなければ気が済まない。
しかしながら全てを破壊したいというわけではなく、自分に従順なものに対しては機嫌がよくなる。単に「周りの者を従える王様になりたい」という意識が強い性格と言える。
いずれは全宇宙の支配者になるのが目的だが、そのための明確な計画があるわけではない。


自分の力を誇示するのは好きだが、相手が従ってくれさえすればそれで満足しているフシがある。
通りがかった村を征服して領土を広げてはいるものの、これは先の性格のように「自己顕示欲を満たしたい」という意味合いが大きい。
過酷な取り立てをするわけでもなく、タミムとシスター達の活動のための食糧などを納めれば(結果的にだが)タミムが村に対する迷惑者をやっつけていくため、彼を守護神として崇める村もあるようだ。


彼を慕う3人のシスター達に対してはとりわけ好意的に見ており、また実力的にも信頼を置いている。
最近は古い遺物を改修した本拠地「タミムタワー」に陣取り、勢力拡大をシスター達に任せる、リーダー的な一面も持つようになったようだ。

戦闘スタイル
力に物を言わせたパワーファイト。
単純な破壊力だけなら惑星ルーイン内でも随一であり、自慢の筋力により瞬発力も高い。


腕を猛烈に振りかざして竜巻を起こす「コラプトタイフーン」、高々とジャンプしてから相手にのしかかる「ガウジインパクト」、勢いのついた巨体による強烈なタックル「グリンダータックル」など。

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