こんばんは。
ピクセルアニメクリエイターのおかか容疑者でございます。
ワタシはボクセルでのアニメーション作成をしたい。と思い立ちまして。
3D関係のツールであれば、やはりBlenderなどを使うのが一番安牌だなと思うのですが。
ひとつ思うことがあるのです。

ボクセルアニメ作るためにこんなにいろいろ機能いらなくね??
Blenderは無料とはとても思えない、高性能なソフトです。
熟達していけば、文字通り本当に「何でも」作れるのではないか。そう感じております。
しかしね。
ガチガチの3Dモデリングをやるには最適解だと思いますが、こちとら扱いたいのはボクセルなんですよ。
リアリティのある造形とは相当に無縁なんですよ。ええ。
Blenderでは管理できる項目が非常に多い。これによってハイレベルな作品が今なお作られ続けているわけです。素晴らしい。
しかしね。
こっちはボクセルなんですよ。
言っちゃ何ですがそんなに管理する項目必要ないんですよ。フォースフィールドで自然な動きとかいらないんですよ。全部人力でコツコツやるんですよ。ええ。
というわけで、率直に申しますと、Blenderよりもっと簡単にボクセルを扱えるソフトってあるんじゃないか?と。
インターネットの海は広い。ワタシが単に探せていないだけで、世界ではボクセルの波がウワワーっとさざめきあっているはずなのです。きっと。(前回も探したらいろいろと見つかりましたからね。)
というわけで、ボクセルを使えるソフトをいろいろと探してみた結果出てきたのがコチラ。

「RPG in a Box」でございます。
公式ページはコチラから。

ダウンロードはコチラのSteamサイトから行えます。itch.ioでも配布しているようですね。
製品版は有料(現在は3090円)ですが、デモ版は無料で使う事ができます。まずは一度試してみたいというアナタも安心。
ワタシもデモ版でいろいろとテストをさせていただきました。

起動するとこのような画面が。

「新しいゲームを作成」を選ぶと、いろんなサンプルゲームが表示されます。

サンプルをご覧いただくとおわかりかと思いますが、「RPG」と銘打っているにも関わらず、普通にFPSが遊べたりします。どういうこと………。
何ができるの?
ワタシも深くは語れませんが、こういうことができるよという程度の軽い解説だけさせていただきましょうか。

このRPG in a Box内でボクセルの作成ができます。作成用のツールは一通り左下に揃っておりますね。
加えて、このキャラクターの場合には頭や手の部分にチェーンのマークがついております。
この部分に他のボクセルのオブジェクトをくっつけることができるのです。
これにより、装備品をその都度切り替えたりすることができるようになるわけですな。
アニメーションにも対応しております。
このソフトでのアニメーションは2Dアニメーションに近く、フレームの数を追加して、そのフレームでのボクセルを追加・削除することでアニメーションを作っていきます。
回転や位置移動などで動かすわけではございません。

面白いのが「メッシュ」機能。
「マーチングキューブ」というものを選ぶと、このようにボクセルモデルが少々滑らかな仕上がりに。

メッシュを「Sprite」にして、「Billboard」と「多方向スプライト」をオンにすると、今度はまるでドット絵のように変わってしまいます。
縦回転はできませんが、横回転をすると面に応じてしっかり変わってくれるのがスゴイ。

スクリプトはいわゆるノード式。ブロックをつなげてプログラムを作っていく方式ですね。ううんモダン。
左下にいろいろと条件やアクションが並んでおりますので、実質GDevelopのように使っていくことができそうです。
惜しむらくは、おそらく「タイマー」の機能が無いと思われます。
「指定した時間待機する」という項目はあるので、これをタイマー代わりに使っていくことになるでしょうか。

効果音も自前で作ることができます。
ウインドウの下に書いてありますように、「SFXR」というソフトを元にしているようです。好きな項目を選ぶと自動的にそれっぽい音を作成してくれるソフトですね。
詳しくはコチラのサイト様にて。↓
sfxr の使い方
学習に際しては、まずはチュートリアル動画を観ることをオススメされております。
コチラがサラさんの動画(ソフト開発者のジャスティンさんの奥様とのことです)。
主にボクセル作成の回が多いですが、わかりやすくお伝えしてくださって良いチュートリアルだと感じました。
あと毎回髪型が変わっていくのもすごい。
もう一つ、公式がオススメしている動画がございましてね。
どれどれ と見てみると

!?
どうやら、このスタンピーなる生物がいろいろと教えてくれるようです。
自分では「リス」だと名乗っておりますが、なんでこんなにダークな色合いなのでしょう。どくろイーターかな?
スタンピーの声はなぜか妙な加工をされており、実にエキセントリックな響きを放ちます。
その上に変にスピリチュアルな感じのBGMが流れていて、正直に申しますとまるで話が頭に入ってきません。

そして動画を見ていたら勝手に友達認定されていました。
おそれることはないんだよ 友だちになろう………

GDevelopのコレといい、どうして海外製のゲームエンジンはこうなるんでしょうか。
アニメーション作成には?
最後に余談がてら。
面白いツールには違いないので、ワタシなりにボクセルアニメーション用にこのRPG in a Boxを使用できないか?をテストしてみたのですが。
現状ですと正直難しいかな、と。
一番大きいのはキャラクターの移動に関して。
基本的にはマップのマス目に沿ってキャラクターが移動するため、細かな動きをさせるのは難しいでしょう。
加えて、Z軸(上下)への移動がおそらくできないのではないかなと。要はジャンプさせたり飛ばしたりするのがかなり難しいと思われます。飛んだり跳ねたりさせたいワタシにとってはここは致命的。
あとはカメラ操作もそれなりにシビアかなと。
一応「一人称視点」という設定を使えばキャラクター目線でカメラを使えるので、これとカメラを動かすスクリプトを合わせていけばやれなくはない気がします。とはいえ、うまいこと制御するのは自信がないですね…。
他にも前述のタイマーの問題だったり、いろいろ考えてみるとこれでアニメーションをやっていくのはちょっと厳しいかな。と考えました。
しかしボクセルの部分で紹介した「ボクセルをドット絵化する機能」なんかはかなり魅力的なんですよね。
このあたりを使ってアニメーション作品の一部を作成したりするのは可能かな、などと考えてはおります。
現在も精力的に更新を続けておられるようで、こういった問題も今度の展開次第でもしかしたら解決されるかもしれません。
Blueskyでも活動されているようですのでみんなもフォローしよう。
スタンピーとお友達になれるチャンスでございます。さあ さあ………!
さて…そろそろお時間です。
またのご面会、心よりお待ちしております。
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