(サムネイル:khairul nizamによる写真)
こんばんは。
ピクセルアニメクリエイターのおかか容疑者でございます。
今年に入ってから、近所にブックカフェがオープンいたしました。
なにぶん田舎ですので、こんなシャレオツな施設が建つとも思っていなかったのですが。
読書好きとしては一度行っておかねば。ということで先日入店してきました。
店の規模はだいぶ小さめ。本の数はそれなりにはありまして、コーヒーなど飲みながら本を読めて、良かったらそこでその本を買ったりもできると。
オープンしたての頃でしたが、来客は定期的に来ておりましたね。いい意味でこじんまりとしており落ち着きます。
受付でコーヒーを頼んでしばし読書することに。店内を見回ってみると、以前から気になっていた本がございました。

というわけで、コチラの「荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方」(荒木飛呂彦)を読むことにしました。
「ジョジョ」シリーズで有名な荒木飛呂彦先生が最近出された本ですね。ブックカフェで一読しただけですので詳細な引用はできませんが、さすが長年漫画に関わってきたお方だけあって、漫画に関するアレコレをどんどん語っておられます。
タイトルとしては「悪役」にのみフォーカスしているのかな、と思ったのですが、内容としては漫画の全般的な部分に触れておられますね。キャラクターのプロフィールの作り方や、実際の漫画のコマ割りのポイントを実際の作品の一部を見せながら解説したりなど。
漫画を描きたい方はもちろん、物語を創作したいという方なども一読しておくと良い本かなと思います。
一読した中で特に印象深く残っているのは、「なぜ漫画を描きたいのか?」というお話です。
漫画を描くのが「名前を売りたい」とか、「お金が稼ぎたい」などの目的だったとしましょう。その場合、それなりに成功した際に「漫画を描く」ことから離れることができてしまいます。
もちろんビジネスライクに捉えて描いているという方も中にはおられるでしょう。それを否定するつもりはございません。
しかしイラストなどでもそうですが、「描き続ける」というのはなかなかに大変なこと。ワタシも未だ名も知られていない有象無象ながら、何度か続けるべきか思案に暮れたことはございます。
これは傍から見ているだけの人にはわからない苦悩でしょうね。何事も上達を目指した場合には何かしら思い悩むものです。(だからこそ、そうした悩みもなくただ没頭して楽しめる人こそが本物の天才だと思うわけですが。)
プロとして漫画を描く場合、ずっと「芸術VS商業」という戦いをし続けることになる、と荒木先生はおっしゃります。
自分の描きたいものを描く。とても大切なことだと思います。しかし「商業」という一面は常にのし掛かることになるでしょう。
そして雑誌の連載などであれば、「編集者」というもう一人の視点も含めて作品を創っていく必要がございます。(荒木先生は「ジョジョ」に出てくる編集者の女性を「このキャラは間違いなく漫画家の敵でしょう」とおっしゃっているのが笑いました。原稿にコーヒーをこぼすフリをする、などしているので当然っちゃ当然なんですが。)
売れて欲しいから最近の流行りなどを意識して描くのも大事。しかし一番大事なのは「自分は何を描きたいのか」ということ。
荒木先生は「ジョジョ」シリーズについて、「先祖からのよくわからない宿命のようなものが襲いかかってきたらとても怖いと思った」として、「皆さんも自分がとても怖いと思うものを出して、それを克服していくような漫画を考えてみるとよいと思う」といったようなお話をしておられました。
漫画や創作へのアプローチは様々。そして流行り廃りは時代によってあれど、「作者の感じたものを語る」といった部分は、世に残っている物語には古今東西ずっと受け継がれてきているのだろうなと。
ワタシの作品は「自由」や「悪の心」といった部分がテーマになっていると自分では思っておりますので、この初心の部分はいつまでも守って今後も活動していきたいものです。
ざっと読んでいくなら一時間ほどで読み終えられる本ですので、漫画を描きたい方、また創作に携わっている方ならば読んでみていただきたい一冊です。
さて…そろそろお時間です。
またのご面会、心よりお待ちしております。
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