こんばんは。
ピクセルアニメクリエイターのおかか容疑者でございます。
HAZBIN HOTEL(ハズビンホテル) シーズン1
観終わりました。
ワタシ、アニメーションをやっているくせにろくにアニメを観ていない生活を送っておりまして。
勉強としてしっかり観ておかないといけないなと思い、アマプラにていくつか往年の名作海外カートゥーンアニメを観てみました。
その後に「現代ならではの作品も観ておこう」ということで観てみたのがコチラだったのですが…。
もうね、全力で涙腺壊しに来てるよね。
この作品、視聴には年齢制限(18歳以上)がございまして。
「なんでかな?」と思ってましたが、一話目からいろいろと思い知らされるハメになりました。キャラクターがカワイイ分だけ余計強烈かも…。
「カートゥーンアニメなのでギャグ系」と思ってましたが、見事に裏切られたというか(もちろんいい意味で)。絶対に地上波では放送できない。
しかしながらシンプルに笑えるパートも多く、熱いシーンも時折入ってきて、カートゥーンアニメってこういうスタイルでもいいんだ、とイメージを激変させてくれる作品でした。
大人が一人で楽しむにはとてもよい作品だと思います。
というわけで本日はそのハズビンホテルで感動したあるエピソードから、ワタシが考えたことを話させてもらおうと思います。
(お話を一部紹介する手前、ちょっとだけネタバレにはなるのですが、核心的な部分ではないのでそこはご了承ください。)
特に印象深いエピソード
まずは手短に、今回ご紹介するエピソードの流れだけお伝えしますね。
ホテルでずっと泊まっている客の「エンジェル」というキャラクターが、ホテルのバーテンをしている「ハスク」というキャラクターに酒をもらいに行きます。
エンジェルは常に飄々とした態度を取っておちゃらけているのですが、ハスクにはそれが”演技”であることがわかっていました。
なので、ハスクはエンジェルに対し、「演技するのをやめろ。今のお前はまがい物だ。」と言い放ちます。
それに逆上したエンジェルは外に出ていくのでした。
諸々あって結局ハスクがそれを追いかけることになります。
エンジェルを見つけてから一騒動あった後、エンジェルはハスクに向かって”演技をしている理由”を叫びます。
今の境遇を考えると先がどうなるのかわからない。恐怖に耐えられないから酒や薬物などでハイになって自分の身を護るしかなかった、と。
それを聞いてハスクも自分の身の上話をして、お互いに”起きてしまった結果を受け入れることの辛さ”を共感することとなります。
自分の弱さを外に出して、それを認め合う。
お互い「LOSER」。現実は厳しい、でも二人でいられたら、明日はもう少し良くなるかもしれない。
この出来事がきっかけで二人は友情を深め、良い飲み友達となるのでした。
本当に大切にすべき人
いやあ、めっちゃイイんですよねえ。このエピソード。
アニメーションの質と声優さんの演技などが相まってボロボロ泣きますし、何なら書いてる中で思い出してまた泣いています。
で、このエピソードを観て思ったことですが。
それは「やっぱり人間は神様にはなれないんだな」ということですね。
人間、誰だってカッコよく自分を見せたいものです。
自分の弱い、悪い点(と自分が思っている部分)を人に見せるのは怖い。ワタシもそうです。
そうした部分を相手に見せたら、相手からバカにされたり、自分のところから離れていってしまうんじゃないか。そういう恐怖はみんな持っていると思います。
しかし、ほとんど全ての人は何かしら弱い部分を持っています。
そして最も大切なのは、自分の弱みを公開しても「それを特に気にしない」という人こそ、本当にアナタが大切にすべき人なのだろう。ということです。
その人はきっと、「人間である本当の自分」を受け入れてくれるであろう人だから。
逆に言えば、その「本当の自分」を公開した瞬間に手のひらを返したように離れていく人はどんどん離れさせた方がよいのでしょう。
そうした人たちはおそらくアナタ自身にはそこまでの興味を持っていなかったのではないか、と思われます。
例えばSNSで、絵師の方が「絵以外のプライベートな投稿をしていたらフォロワーが減った」などと嘆いている話を時折聞きます。
そんな輩はもう二”度”と”来”る”な”!”!”!”でよいのでは。
もちろんそうしたプライベートな投稿を嫌うことは構いませんが、そうしたちょっとした投稿も楽しく見てくれる人もまた多くいるでしょうし、発信者の側がどちらを大切に想うべきか?は言うまでもありませんね。
“神様”になりたい?
今はSNSなどで自分から情報発信をすることが簡単にできます。
その中で自分をカッコよく見せようと、自分のネガティブな情報を一切出さずに、自分のアピールポイントだけ強調して発信している人もいるでしょう。
気持ちはすごくわかるんですよね。
しかし、そうした態度って、見方によっては自分を「神格化」させようとしているんじゃないかな?と思ったりします。
神様は何でもできます。
そして神様は人間たちから「すごい!」と崇められます。
神様として崇められたら、それは気持ちのよいことかもしれません。
しかし、神様って人間から崇められることはあっても、人間の方から「仲良くなりたいな」とは思われないんじゃないかな、と。
そう考えると、ともすれば「神様」を目指すよりも「面白い、一個の人間」を目指す方が、人生の満足度は高くなるのではないか。とも思ったりします。
一つ、例え話をしてみましょう。
言わずと知れた名作、「ドラゴンボール」の主人公・孫悟空。
彼はとんでもなく強い敵とどんどん戦っていきます。そして何度も窮地に陥りながらも、修行をしたり仲間の助けも得たりして、最終的には敵に勝利を収めていきます。
孫悟空の魅力はいろいろとあると思いますが、多くの人はやはり彼の「強さ」が好きなのではないかと。
おそらく強敵とのバトルシーンだけを延々と描く物語であれば、彼はもしかすると「最強の戦闘民族」として読者から崇められる存在だったかもしれません。
しかし残念ながら、ドラゴンボールには平和な日常の場面もちょくちょく挿入されます。
平和な社会に放り込まれた孫悟空はまともに働こうとしません。社会的に見たらぶっちゃけ結構なダメ人間です。
ですが、「孫悟空は働かないからダメな奴だ!ファンを辞める!」という人はほとんどいないんじゃないでしょうか。(これが漫画の世界の話だという前提はありますが…。)
むしろ、こういう場面が描かれることで、読者の側としては「普段はこんなだけど、戦いになったら強いんだよな~」と孫悟空に親近感を覚えることの方が多いのではないかと。
ダメな部分を見せたけど、結果としてそれが好感度につながる。
今回のハズビンホテルのエピソードもまさに同じで、こうした「素の自分」を認めあえる関係こそが、本当に求めるべき関係性なんだろうな。そう感じました。
昔読んだ何かの本で、「あなたは、何でも完璧にできるロボットみたいな人を好きになれますか?」というような話があったんですよね。
本やポッドキャストなどで有名な人のお話を知る機会がいろいろとあるわけですが、「この人も昔はこんなことをしてたんだ!」といった失敗談なんかも耳にします。
ですがそれでその人への尊敬が薄れるかというとそんな事もなく。むしろオープンにできるその精神性が素晴らしいなぁ。と常々感じます。
かくいうワタシもナルシスト+変に意識高い系の思考+厨二病がミラクルシンクロフュージョンしており、その上で今はまだ目立った成果が出せていないという体たらくの人間なのですが。
それはそれとして、この独房を訪れてくださるアナタやご縁のあった方との関係をこそ大切にしたいものです。
神様は目指さず、あくまでも一人の邪術師として面白いものを作り続けたいものですな。
まとめ
本日はハズビンホテルを観た感想からワタシがいろいろと考えたことを語らせていただきました。
アニメやマンガも洗練された作品が多くなって、こういった大人向けに考えさせるスタンスの作品もあるわけですね。
大いに笑わされては泣かされているので、アニメーションの力って凄いんだなということをひしひしと体感させられております。こういう作品を日々追いながらしっかりと日常生活送っているアニメオタクの人たちってすげえんだわ。
こうした感動などの心の動きも含めて、日々しっかりと作品に触れていきたいものです。
さて…そろそろお時間です。
またのご面会、心よりお待ちしております。
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